- 専業主夫って許されないの?
この記事の結論
Q. 専業主夫は許されないのか
A. 世間からは許されにくい
Q. なぜ、世間的に主夫は許されないのか
A. 過去の風潮と社会構造の名残り
Q. 主夫はどうすれば良いのか
A. 妻以外からの承認を求めない
この記事では、専業主夫が許されにくい問題について考えます。
私が主夫として感じていることをメインに書きます。
自己紹介
- 20代の子なし専業主夫
- 新卒1年目で退職して主夫に
- 妻は会社員
専業主夫は許されないのか?
主婦は許されても、主夫は許されない
と感じている人がいるようです。
「誰に」許されないと感じているんだ?
- 妻
- 夫側の両親
- 妻側の両親
- 友人たち
- 近所の人たち
などでしょうか。
この中で必要なのは「妻の許可」だけです。
生計を共にする家族さえ認めていれば良いのです。
妻以外、すなわち世間からはなかなか認められません。
実際、主夫は圧倒的に少数派
世間に関係なく、たまたま主夫が少ないだけかもしれません。
ただ、主夫が世間的に認められないと感じている人がいるのは事実です。
そこで、
- 主夫が世間的に許されにくい理由
- 主夫を許せない派の考え
- 世間からの承認が不要な理由
を順に考えていきます。
専業主夫が許されない理由
なぜ、専業主夫は世間的に許されにくいのでしょうか。
主夫としての実体験とネットの意見を参照して考えます。
出産は女性にしかできない
- 女性は出産の前後に働けない
- 妊娠も出産もない男性が働く方が良い
という考えです。
出産の前後は男性が働きに出る方が効率的でしょう。
ただし、あくまでも一時的な話です。
これだけで主夫が許されないとは考えにくいね
家事・育児は女性の方が得意
「女性はマルチタスクが得意だから家事・育児に向いている」との言説があります。
しかし、これは誤りです。
2019年の研究で「女性の方がマルチタスクが得意とは断定できない」と示されています。
他にも、時代遅れな発想が絡んでいそうです。
背景にある時代遅れな発想
- 女性はマルチタスクが得意
(男性はシングルタスク) - 女性は細かいことに気が付く
(男性はがさつ) - 女性は尽くすのが好き
(男性は引っ張るのが好き)
女性の方が家事・育児が得意と勘違いしている人が未だにいるのです。
男性の方が稼げる
残念ながら、半分は本当です。
男女の賃金格差があるのは事実
男女の平均月給を比べると…
- 男性は59歳まで上昇し続ける
(最大値:50代後半で約42万円) - 女性は25歳以降ほぼ一定
(最大値:50代後半で約28万円)
原因として、女性の非正規率の高さが指摘されています。
しかし、根本の原因は「男は仕事、女は家庭」の名残でしょう。
「男は仕事、女は家庭」の名残で、
- 夫より妻の方が退職して家庭に専念する割合が高い
- 企業は長く勤める可能性の高い男性を採用しがち
という、残念な構造になっているのです。
男女の能力差ではなく、社会構造が悪いのです。
最近は大企業を中心に男女の給与差が解消されつつあります。
実際、妻は同期の男性と同等の給与を得ている
女性が稼ぎにくい社会構造は見直されつつあるのです。
「男性の方が稼げる」という認識は廃れていくかもしれません。
男は働くべきという思想
「男たるもの稼いで家族を養うべき」というプライド?です。
男のプライドを否定するつもりはありません。
しかし、
他者に「男のプライド」を押し付けるのは下品です。
世の男は稼いで家族を養いたいはずだ!
こんな思想が流布されているので、その正反対である主夫が許されにくいのです。
(おまけ)女性には生理がある
「生理のある女性は仕事よりも家事・育児に向いている」という意見です。
私は生理を経験したことがありません。
よって、私が抱く疑問に触れるに留めます。
私は生理に無知な男性です。悪しからず。
- 女性は生理中に働くのが特にしんどい←わかる
- 生理のない男性は安定して働ける←わかる
- ゆえに妻より夫が働くべき←?
といった意見を目にします。
生理を知らない私は、次のような疑問を抱きました。
- 生理中は仕事と同様に家事育児もしんどいのでは?
- 生理があっても働ける環境が理想なのでは?
生理のしんどさは仕事と家事育児で、どう違うのでしょうか。
また「生理のない男性は労働に適している」との考えは「生理のある女性は労働に不適である」と同義です。
女性の社会進出を推し進める風潮とギャップを感じます。
「女性は社会進出しなくて良い」という過激な思想ならば、一応筋は通っています。
しかし、これは極端な思想です。
多くの人は「生理があっても働ける環境が理想」と考えているのではないでしょうか。
ならば「生理のない男性が働くべき」と主張することは、理想の環境を遠ざけることに他なりません。
たしかに、理想を掲げた所で現実はお粗末と言わざるを得ません。
- 労働環境は男性目線で最適化されている
- 生理休暇があっても使いづらい
など。
それにしても、生理を理由に性別役割分業を肯定する派の意図がわからないのです。
専業主夫を許せない人たち
主夫を許さない派閥がどんな人なのか想像してみます。
ブログのネタを調べるうちに、アンチ主夫(主婦)界隈に詳しくなっちゃった笑
アンチ主夫派を知ることで、余計な悩みを捨て去れるかもしれません。
共通しているのは、
現状に満足できていない人
ということです。
*あくまで私の想像ですよ
嫉妬している
主夫への嫉妬から「許せない」と主張しているパターンです。
- 働かずに暮らしたい
- 結婚したい
- 自由時間が欲しい
これらを望む人からすると、主夫は羨ましい存在かもしれません。
嫉妬されるのは名誉なことでもある
客観的に見ても「良い暮らし」を送れているのですから。
嫉妬はスルーして、自己肯定感の肥やしにでもしましょう。
「許せない」という言葉を真に受ける必要もありません。
主婦も主夫も許せない
主夫以前に主婦すらも許せないパターンです。
資本主義では主婦・主夫は評価されないからね
資本主義は「金を稼ぐやつが偉い世界」です。
金を稼がない主婦・主夫は怠け者だ、と思われても仕方ありません。
しかし、
社会からの評価なんて気にしなくて良いです。
「怠け者」「ニート」「社会のお荷物」「穀潰し」
なんと呼ばれようが、実害は一切ありません。
妻と自分が満足ならば、外野の声は聞くに値しません。
男は稼ぐべきとの美学を持っている
「自分の美学」を「男全般の美学」と勘違いしているパターンです。
- 良い車に乗る
- マイホームに住む
- 結婚して家族を養う
- 結婚式を挙げる
- 婚約&結婚指輪を贈る
以上を自分の稼ぎで実現すべきとの美学を持つ男性は少なくありません。
自分に対しては、どんな理想を掲げようが自由です。
厄介なのは「自分なりの男の美学を押し付ける人」です。
余計なお世話、の一言に尽きる
主夫のことを好きなだけ見下していいので、押し付けは控えて頂きたいです。
結論:主夫は許されなくて良い
妻以外の「許し」は不要です。
世間からの承認を求めるのは不毛
立場に応じた対応をまとめると次のようになります。
主夫
既に妻の許可を得ているので心配無用
これから主夫になる人
妻さえ説得できれば良い
参考:【専業主夫になりたい】主夫になるにはどうすればいいのか?
主夫の妻
自分が良ければ問題なし。周囲の意見は参考程度
参考:主夫は恥ずかしいこと?現役の専業主夫が考えてみた。
親や友人など
観察者として見守る
参考:【主夫とは】専業主夫に関するあらゆる疑問に答える【一問一答】
私の経験上、親は高確率で口出しをしてきます。
放任主義の私の両親ですら、主夫を否定していました。
しかし、自立していれば親の意見は参考程度で良いです。
世間的な承認を求める人は主夫に向いていないでしょう。
少なくとも2024年時点で褒められたことはない
世間から褒められたければ「金を稼ぐ」か「権威ある職に就く」しかないでしょう。
世間とは、そんなものです。
私は世間に辟易しているので、嬉々として主夫を続けています。
「世間から許されなくてもいいや〜」という人は主夫を志してみてはいかがでしょうか。
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