- いつまで親の言うことを聞くべき?
この記事の結論
Q. 親に命令されて腹が立つのはダメなこと?
A. 親の命令を不快に思うのは当然
Q. なぜ、親は「言うこと」を聞かせたがる?
A. 子に干渉する権利があると考えているから
Q. いつまで親の言うことを聞くべき?
A. 親から自立するまで
あくまで私の考えですが、この結論に至った理由を説明していきます。
*以降の内容は、虐待などの違法行為がない前提で書きます。親からの虐待を受けている場合は、しかるべき機関に相談してください。
自己紹介
- 20代の専業主夫
- 親の反対を押し切り退職
「親の言うことを聞け」は不快で当然
当記事を読んでいる人は、親を鬱陶しく感じてる人が多いと思います。
ずばり言うと、
「言うことを聞け」と言われて不快に思うのは当然です。
「命令」は「命令を聞く動機」がないと不快感を生みます。
たとえば、
- 給料をもらうために上司の命令を聞く
- 叱られたくないから先生に従う
これらは「給料が欲しい」「叱られたくない」という動機を活用しています。
じゃあ、親の言うことを聞く動機って?
幼少期ならば「叱られたくない」という動機があったでしょう。
しかし、大人になるにつれて親の叱責を気にしなくなります。
つまり、
年齢を重ねると、親の言うことを聞く動機が薄くなるのです。
これでは親の命令に不快感を抱くのも当然ですよね。
なぜ、親は言うことを聞かせたがるのか
なぜ、親は言うことを聞かせたがるのでしょうか。
ひとりの「子」として感じたことを書くよ
それは、
親が子の行動をコントロールする権利がある
と考えているからです。
なぜ、我が子をコントロールできると思うのでしょうか。
私の推測によると、
幼少期に子の生殺与奪権を握っていた原体験があるからです。
幼い子は親(大人)がいないと生活できません。
ゆえに、子は「親の言うこと」に絶対的な価値を置きます(良くも悪くも)。
反抗期でも最終的には親に従わざるを得ない
幼い子を「小学生以下」と仮定すると「子が親に従う期間」は12年もあります。
10年以上にわたる育児を経て「子は親に従うもの」と思い込むのです。
子離れができていないとも言えますね。
いつまで親の言うことを聞くべきか
私の結論としては、
親から完全に自立するまでです。
親に一切の指図をされたくないのなら、完全に自立するしかありません。
とはいえ、自立できない状況の人もいるでしょう。
自立が必須である理由と、自立できない人向けの対策も紹介します。
「言うことを聞く」とは?
そもそも「言うことを聞く」とは何でしょうか。
少々回りくどいですが、改めて考えてみます。
一般に「言うことを聞く」とは次のような意味です。
従順であること、素直に従うこと、を意味する言い回し。
weblio辞書『言うことを聞く』
一旦、辞書的な意味から離れて考えてみましょう。
便宜上、今回は「言うことを聞く」と「言うことに従う」を次のように区別します。
親の言うことを聞く
→親の言い分を理解しようと努めること
親の言うことに従う
→親の意向に沿って行動すること
この点を踏まえ、私の結論を整理します。
①自立していない場合
→ 言うことは聞くべきだが、従うかは自由
→ 従わないと不利益を被る可能性がある
②自立している場合
→ 言うことを聞く必要も、従う必要もない
→ 従わなくても不利益を被らない
それぞれ詳しく説明していきます。
自立していない場合
残念ながら、完全に自立しない限り親を無視できません。
自立なんて簡単にできねーよ
(特に経済的自立)
完全に自立せずとも自由度を高める方法はあります。
それは、
できる範囲で親への依存度を下げることです。
完全ではなくとも、局所的に自立するだけで変わります。
「言うこと聞かないと、〇〇よ!」に対抗できれば良いのです。
たとえば、調理スキルを磨けば親を頼らずに飯を作れます。
言うこと聞かないと、ご飯抜きよ!
自分で作るから大丈夫っす
そのほか、
- 自分の部屋は自分で掃除する
- 学費は出してもらうが、一人暮らしをする
- 実家に住みつつも、生活費は自力で賄う
など、さまざまなレベルの自立があります。
「言うことを聞かなくても困らない状況」を拡張してみてはいかがでしょうか。
自立している場合
親の言うことを聞く必要も、従う必要もありません。
親の言うことを聞かなくても、あなたの生活に支障をきたしませんから。
生活に支障はないけどさぁ…
「親の言うことを聞かない=親不孝」と考える人もいるでしょう。
親の言うことを聞かないと、
- 罪悪感を抱いてしまう
- 親子関係が悪化すると思っている
といった人です。
しかし、私は
人は皆、生まれた時点で親孝行を完了している
と考えています。
出産を望んだのは親に他なりません。
望まない出産であったとしても、最終的に決行したのは親です。
子が決断したわけではない!
既に親の最大の希望である「誕生」を叶えてあげています。
それ以上の希望を叶えてあげたいと思うのは各人の趣味です。
自立しているのならば、親の希望を拒否する勇気を持ちましょう。
こんなこと↓を平然と希望してくる親は無視でOK
- 正社員になれ
- 家業を継げ
- 実家に住め
- 地元に残れ
- 結婚しろ
- 孫の顔を見せろ
- 施設に入れずに介護しろ
「親の言うこと」に縛られる原因は、親を無視できない子にもあるのです。
*「親を鬱陶しく感じている人」を想定読者として書きました。親の希望を叶えるのが好きな人は、この限りではありません。
「親の言うこと」を拒否する勇気が出る本
最後に「読むだけで親の言うことを拒否する勇気が出てくる本」を3冊紹介します。
れんげ荘
母の反対を押し切り、早期退職をして心穏やかに暮らす女性の物語です。
主人公の母は過干渉なタイプで、40歳を過ぎた主人公にも自信の理想を押し付けます。
「親の言うこと」に反して退職した主人公の行動から勇気をもらえるかもしれません。
母という病
母親との関係に悩む人の事例が紹介されています。
親への鬱陶しさを抱いている人は共感できることが多いでしょう。
「空気」と「世間」
親子関係に直接は関係しませんが、読むと楽になる本です。
「親の言うことは尊い」「親孝行をすべき」といった世間的な価値観から解放されます。
親の言うことを聞かないと罪悪感を抱くタイプの人におすすめの一冊です。
当書の要約&感想を書いた記事↓もあります。
まとめ
「言うこと」を聞かせたがる親は大量にいます。
そして、数の暴力により「親の言うことを聞くのが当然」という空気感が醸成されています。
しかし、所詮は空気です。
親から自立していれば、親の言うことを聞く必要はありません。
自立していなくても、できる範囲で親への依存度を下げれば自由度が高まります。
親を大切にするのは素敵なことです。
しかし、親を神格化するあまり、親に縛られ続けるのは賢明とは言えません。
「親の言うこと」に悩ませれている人は、拒否する勇気を持ってみてはいかがでしょうか。
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