- 工場実習はきついって聞いたけど本当?
- 工場実習を乗り切れるか不安…
この記事でわかること
- 工場実習でやること
- 工場実習のつらいこと
- 工場実習を乗り切る方法
- 心配しなくても大丈夫なこと
この記事では、私の5ヶ月間の工場実習の体験談をもとに工場実習の実態を紹介しています。
自己紹介
- 理系院卒
- 大手メーカーの開発職に内定
- 1年目に5ヶ月間の工場実習を経験
工場実習って何をするの?
メーカーに入社した理系社員は大卒でも院卒でも工場実習から始まることが多いです。
本配属が研究開発や生産技術でも、まずは現場に配属されます。
営業やバックオフィス系の文系社員でも工場実習をやる会社もあるかも知れません。
「工場実習を通じて現場を学べ」という名目ですが、実態としては形骸化した研修です。
とりあえず、
工場実習では、学歴や配属先に関係なく高卒の社員に混じって現場仕事をやる
と認識しておいてください。
実習の期間は一般的に6ヶ月ほど、長いところだと1年以上の会社もあります。
工場実習はきついの?
結論から言うと、きついです。
ただし、どの程度きついかは会社によってかなり違うと思います。
以下、私が経験した工場実習できつかったことを紹介していきます。
工場実習のここがきつい
バリバリの肉体労働
工場の生産ラインに入って仕事をするので、基本的には肉体労働です。
手動でハンドルを回して機械を動かしたり、機械のネジを締めたり、20Lの機械油を運んだりと肉体労働だらけです。
私の工場で生産していたものは一個30グラムほどの製品でしたが、1000個以上の製品をコンテナに詰めて2階から1階まで運ぶ作業がありました。
つまり、30kgの荷物を持ったまま階段を移動しなければなりませんでした。
重たいものを作ってる会社じゃないから大丈夫かな〜
たとえ重量物を生産していない工場でも、肉体労働が待ち受けている可能性は十分にあるので油断は禁物です。
特に、重たいものを運んでいるとジワジワと腰への負担が増してきます。
私の周りにも腰を悪くしている社員が多くいました。
体力に自信のない人、工場実習が長めの人は腰サポーターに頼るのもありだと思います。
身体を壊してしまうと一生治らない可能性もあるので、絶対に無理をしないようにしましょう。
同じ作業の繰り返し
現場仕事には、日常業務と非定常作業の二つがあります。
日常業務:機械や製品のチェック、メンテナンスなどのルーティン作業
非定常作業:機械のトラブル対応、不良品が発生した際の対応など突発的に生じる仕事
新入社員は基本的に日常業務しかやらせてもらえません。
特に大卒や院卒で将来的に現場で働かない人なら、なおさら日常業務だけです。
トラブル対応などの突発的な仕事は、緊急性が高く、求められる作業レベルも高いのでベテラン社員がやります。
つまり、
工場実習中は毎日のように同じ作業の繰り返しです。
寝ても覚めても同じ仕事なので、めちゃくちゃ飽きます!!!
工場実習に慣れてくると、暇との闘いになるので覚悟しておいてください笑
私が「工場実習は形骸化した研修」と考えるのはこのためです。
現場の社員も「大卒がこんなに長い間現場にいても意味ないよね笑」と漏らしていました。
余談になりましたが、本当の意味で現場を知らない上層部が工場実習には意味があると思い込んでいるだけなのです笑
大怪我するリスクと隣り合わせ
工場では巨大な機械が自動で動いています。
機械の中に誤って手を入れてしまうと、一瞬で手がフッ飛びます。
実際に指がない社員もいました。
手や指ならまだしも、転落するなどして機械内に身を投じてしまうと人生オワリです。
入社したら耳にタコができるほど「安全第一」と言われるはずです。
本当に安全が最優先なので気を抜かないようにしましょう。
職人気質な人が多い
現場には口数が少なくて人当たりも悪いけど、技術はピカイチという職人気質な人が多くいます。
職人気質な人は新入りに厳しいのが定番です。
私は全然話したことのないオッサンに突然怒鳴られたことがあります。
結局そのオッサンとは二人でドライブに行く仲になったのですが、怒鳴られた時は驚きました。
大学や大学院まで勉強をしてきた皆さんは、なかなか出会うことのない人種だと思います。
きっと職人気質な人はあなたのことが嫌いなわけではなく、仕事へのこだわりが強すぎるがゆえにきつい口調で注意してくるだけです。
最初は驚くと思いますが、悪い人とは限らないので「珍しい人種」として楽しんでみてください。
社員同士の仲が悪い
これは職人気質な人が多いのと関係しています。
職人気質の人は自分なりの仕事の流儀があります。
皆が同じ流儀なわけがないので、流儀が違う人同士はお互いを敵視してしまうのです。
その結果、他の社員の悪口を言ったり、喧嘩したりすることもあります。
私も社員同士の怒鳴り合いの喧嘩を目の当たりにしたことがあります。
30歳くらいのお兄さんと、50歳くらいのオッサンが本気で怒鳴り合っていて物凄い状況でした笑
工場実習を乗り切りる方法
よく寝て、よく食べる
睡眠と食事は超重要です。
肉体労働の疲れを取るには、睡眠と食事が欠かせません。
工場実習の期間中は夜更かしせずに規則正しい生活を送ることをおすすめします。
湯船に浸かる
これも肉体の疲労を癒すためです。
湯船に浸かると血行が良くなるので、体の隅々まで栄養分が行き渡り、疲労物質である乳酸も効率的に回収されます。
私は寮に大浴場があったので、仕事が終わって寮に帰ったらすぐにお風呂に入るようにしていました。
若い人と話す
これ、意外と重要です。
若い人の方が感覚が近いので、本音で話しやすいと思います。
私は若い人と話す中で、とある職人気質な人の趣味を知れたので、趣味をネタにして仲良くなることができました。
気軽に話せる同世代の人を見つけると気が楽になるので、ぜひ声を掛けてみてください。
楽しめる要素を見つけ出す
先ほども言いましたが、慣れてくると暇との闘いになります。
毎日のようにルーティン作業を繰り返していては、飽きて当然です。
しかし、文句を言ったところで工場実習が早く終わるわけではないので、自分なりに楽しめる要素を見つけ出しましょう。
ちなみに、私は機械工学が専門だったので、生産設備の機構を観察したり、この機械部品が用いられている理由を考えたり、現場に転がっている設計図面を見たりして楽しんでいました。
意外とつらくなかったこと
私が入社前に心配していたけど案外平気だったことも紹介しておきます。
工場実習は地獄のようにキツいイメージがあるかも知れませんが、会社によって千差万別なので心配しすぎなくても大丈夫です。
残業
よく「工場実習は残業が長い」と聞きますが、私の会社は大丈夫でした。
おそらく、経験の少ない新入社員に残業させてまでやってもらいたい仕事がなかったのだと思います。
私の工場では安全第一が徹底されていたので、経験の少ない新入社員を無理に働かせて危険な目に遭わせることがないような配慮もあったと思います。
夜勤・休日出勤
工場は24時間稼働しているので、昼勤と夜勤があります。
私の工場では現場社員を1組、2組、3組に分けて「昼勤」「夜勤」「休み」をローテーションで回していました。
そのため、組に所属している人は夜勤や休日出勤があります。
しかし、私の会社では新入社員は組に入ることはなく、平日の昼勤だけでした。
私は夜勤も休日出勤も経験することなく工場実習を終えました。
仲間はずれ感
高卒しかいない環境に、大卒や院卒が混じると「インテリぶりやがって」という扱いを受けるのではないかと心配していました。
しかし、全くそんなことはありませんでした。
現場には毎年のように新入社員が実習にくるので、社員も慣れています。
それどころか、素直に「すごいね」と言ってもらえることも多かったので、そこまで心配しなくて大丈夫です。
まとめ
この記事では、私の5ヶ月間の工場実習の体験談をもと工場実習の実態を紹介しました。
工場実習と聞くと、ものすごく大変なイメージがあるかもしれません。
私も入社する前は現場で本当にやっていけるのか不安でした。
確かに肉体労働がきつかったり、職人気質の人に惑わされたりはしましたが、生活習慣を整えて無理せず安全第一で臨めば大きな問題はないはずです。
これから工場実習に参加する人は、今回紹介したことを参考にして頑張ってください!
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